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ロクでもナイズドスイミング

映画の感想を書きます

映画感想『ラ・ラ・ランド』見る夢と叶える夢

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ラ・ラ・ランド

(原題: La La Land)

 

夢は覚めるとわかっているなら、

せめて今だけ、

タップシューズに履きかえて。

 

監督

デイミアン・チャゼル

キャスト

エマ・ストーン(ミア)

ライアン・ゴズリング(セブ)

 

あらすじ

夢追い人が集う街、ロサンゼルス。女優を目指すミアとジャズピアニストのセブは運命的な出会いをし、恋に落ちる。互いの夢を応援する二人だったが、少しずつすれ違っていき…。

 


「ラ・ラ・ランド」本予告

 

↑この予告編ですが、見せ場をちょっと出しすぎだと思うので、ネタバレ嫌な人は注意。

この記事も一応若干の※ネタバレ有なんですが、未見の人向けに書いてるつもりなので、良ければどうぞ。

 

 

 

今年度アカデミー賞13部門14賞ノミネートということで、もはや公開前から言わずと知れた感じになっていましたが、ついに公開です。

 

監督は2014年の「セッション」で映画界に衝撃を与えた新鋭デイミアン・チャゼル

「セッション」で「スパルタ教育は才能を潰す」という至極当たり前だけどわかっていない奴が多いことを声高に示してくれたので、個人的にチャゼル監督は信頼しています。

f:id:wakaieriku:20170224193912j:plainファッキンテンポォウ!

 

しかし、色んな人に「音楽の楽しさをわかってない」とか散々叩かれたチャゼル監督は、次に「いや俺音楽大好きだし!」という意思表示として音楽の喜びが詰まった宝石箱のようなミュージカル、「ラ・ラ・ランド」を撮ったわけです(想像)。

f:id:wakaieriku:20170224194855j:plain天にも昇る気持ち

 

最初に「ラ・ラ・ランド」というタイトルを聞いたときはバカなんじゃないのかと思いましたが、「LA LA LAND」というのはロサンゼルス(LA)の俗称らしいですね。ロサンゼルスは女優やミュージシャンの卵が集まる街なんだとか。確かにハリウッドもあることだし。

f:id:wakaieriku:20170224195709j:plainこういうとことは別の地域なんでしょうね

 

 

 

この映画は基本、LAで繰り広げられる女優を目指すミアとジャズピアニストのセブの恋物語を軸に進んでいきます。

 

エマ・ストーン演じる女優の卵のミア。

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 エマストーンはすでに大女優なのですが、女優になりたいとガツガツしてる人にちゃんと見えるのがすごいです。オーディションでの泣く演技のなんとなくクドい感じとか、絶妙です。

このミアという女性、よく愛想笑いをします。悲しい時も、怒ってる時も、人前では必ず笑ってごまかします。そこにミアが今までどんな人生を送ってきたかが垣間見えるような気がして、何とも切ない気持ちになります。

それでいて、本当に嬉しい時や幸せな時は作った笑いとはまるで違う笑顔になるもんだから、もうどうにも応援せずにはいられなくなってなってしまいます。

 

そして、ライアン・ゴズリング演じるジャズピアニストのセブ。

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 古き良きジャズに絶対のこだわりを持っていて、ジングルベルを弾かされたり電子音とコラボすることに抵抗を感じたり、ミアに長々と自分のジャズ論を聞かせたりします。どこか「マッサン」を思い出しました。

f:id:wakaieriku:20170224204023j:plainわかる人だけわかればよろしい

 

しかし、そうは言ってもこのセブ、かなりできた人間です。イヤイヤながらも気の進まない仕事をちゃんとやったり、サプライズで料理を作ったり、とても「俺いつかは自分の店を持つんだ」と言ってる夢追い男子とは思えません。ちゃんとしてます。

そして何よりスペックがライアンゴズリングなんですから、もう100億点です。

余談ですが、どう見てもライアンがピアノを弾いているとしか思えないカットがあるなと思ったら、本当に弾いてるらしいです。3カ月猛練習したそうです。とんでもないなこの男は。

 

 

 

そして、ここに関して異論はないと思いますが、この映画の見所は何と言ってもクオリティの高いミュージカルシーンです。矢継ぎ早に繰り出されるカラフルな美術に極上の音楽。長回しの多いカメラワークで、歌って踊って跳んで回って。次にどこから何が飛び出すのか、1秒先も予測できません。もう本当に、これぞ映画だ!という感じです。特に初っ端の高速道路でのワンカットは凄まじく、気を抜いて見てたら度肝を抜かれました。こればっかりは劇場でその目で確かめてください。

ひとつひとつのシーンに元ネタの映画があるそうなのですが、そんなん知るかという感じなのでスルーします(ブギーナイツの飛び込みシーンだけはわかった)。

f:id:wakaieriku:20170225000921j:plainこの人の背中が良いんですよね。誰だか知らんけど。

 

チャゼル監督は元ジャズドラマー志望だっただけに、この映画、とてもリズムがいいです。盛り上がったシーンのリズムを殺さずに次のシーンに繋げていくあたりには編集の妙を感じます。個人的に映画のキモは編集だと思っているので、これだけ画力のあるシーンをぶつ切りにならずに一本の映画としてまとめ上げたチャゼル監督と編集のトム・クロス(「セッション」に引き続き)は本当に名采配だなと実感しました。

 

それでいてやっぱり、監督自身が夢追い人に対してすごく思い入れがあるんだろうなと。甘い時間が引き立つのは、奥底に苦味があるからです。夢が叶うということは、その夢がもう見られなくなることも意味します。

 

この映画に不満がないわけではないんですが、見に行った地元の映画館がわりとガラガラだったことに驚いたので、とりあえず一人でも多くの人に見てもらいたいなと思い、このブログを書きました。何十年後かに劇場で見たことを自慢できる一本になることは請け合いです。

 

ララランドで巻き起こる極彩色の夢の顛末。最初の一秒から最後の一秒まで、目に焼きつけてきてください。

 

映画『ラ・ラ・ランド』公式サイト

 

ラ・ラ・ランド-オリジナル・サウンドトラック

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  • アーティスト: サントラ,ジャスティン・ハーウィッツ feat.エマ・ストーン,ジャスティン・ポール,ジャスティン・ハーウィッツ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2017/02/17
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